貴方は仏になりますか!! 荒行「千日回峰行」の堂入りが生死をさまようようで凄かった
天台宗・比叡山延暦寺で行われていた荒行「千日回峰行」の「堂入り」が21日午前2時ごろ、無事に行を終えられたそうです。
この「堂入り」とは9日間、飲まず食わずで一睡もする事が許されないそうです。
いったい荒行「千日回峰行」がどういうものなのか調べてみました。
「堂入り」を達成したニュース
10月21日 午前2時ごろ信者に見守れる中、延暦寺の善住院住職、釜堀浩元師(41歳)が最難関の行といわれる「千日回峰行」の「堂入り」を達成されました。
「千日回峰行」は平安時代に始まり、比叡山の山中で7年かけてのべ1000日間、4万kmを歩き礼拝する荒行だそうです。
その修行の一つである「堂入り」とは9日間、断食、断水、不眠、不臥のまま不動真言(仏の徳を表す言葉)を10万回唱え、不動明王との一体化を目指すそうです。
「堂入り」を終えた釜堀さんは「生き仏」ともよばれる「当行満阿闍梨(とうぎょうまんあじゃり)」と称され信仰の対象となるそうです。
記録のある安土桃山時代から数えて51人目、戦後は13人目の達成者になるそうです。
「堂入り」はまだ修行の途中で、来年3月から2年間かけて残り300日の修行を続けるそうです。
千日回峰行とは
千日回峰行は7年間かけて行なわれる修行です。
- 1年目から3年目
1日に約30キロの行程を3年間、毎年100日間定められた260カ所以上のすべてで立ち止まり礼拝をしていきます。 - 4年目と5年目
1日に約30キロの行程を2年間、毎年200日間。この行が終わると(700日完了)「堂入り」を迎えることができます。 - 堂入りとは
比叡山無動寺谷の明王堂に籠もり、9日間、断食・断水・不眠・不臥(食べず、飲まず、眠らず、横にならず)で不動真言を10万回唱えるといいます。
満行すると阿闍梨と称され、生身の不動明王になるとされます。 - 6年目
今までの行に、比叡山から雲母坂を下って赤山禅院へ至り、赤山大明神に花を供し、ふたたび比叡山へと上る行が加わります。よって、1日に約60キロの行程を1年間で100日行うことになります。この期間の行は「赤山苦行」とも呼ばれ、行者の足でも14~15時間かかる厳しい行とされています。 - 7年目
前半の100日間は「京都大廻り」と呼ばれ、比叡山中から赤山禅院、さらに京都市内を巡礼し、全行程は84キロにも及ぶそうです。
後半の100日間は比叡山中30キロをめぐり、千日の満行をむかえます。
まとめ
修行の内容としては、人間として存在するうえで必要な「食欲」と「睡眠欲」を絶ち、これらを否定することにより、仏様と一体になるそうです。
途中で「死ぬ」ことはあっても「断念」することは無いと言われています。
4万kmを歩き礼拝されるそうですが、赤道一周の距離は 40,075kmなので地球を一周されていることになります。
単純計算ですが、7年間、3日に一回フルマラソンしている感じですね。精神的にも体力的にも鍛えておかないといけません。
とてつもなく恐ろしい行ですね。