【硫化水素中毒】
平成27年3月18日午後、、秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)の乳頭温泉郷近くの源泉施設で、「作業していた男性3人が倒れている」と119番があった。3人は心肺停止状態で見つかり、死亡が確認された。
ニュース内容
18日午後5時ごろ、秋田県仙北市田沢湖生保内(おぼない)の乳頭温泉郷近くの源泉施設で、「作業していた男性3人が倒れている」と119番があった。3人は心肺停止状態で見つかり、死亡が確認された。温泉の源泉に含まれる硫化水素で中毒になった可能性があり、県警仙北署は当時の詳しい状況を調べる。
市によると、現場は市企業局が管理する「カラ吹(ふき)源泉」。「温泉の温度が下がっている」との連絡があり、同局工務課の職員2人を含む4人が同日午前からパイプに詰まった空気を抜く作業をしていた。作業を終え、同午後5時前に4人で近くに置き忘れた荷物を取りに行ったところ、作業員2人が源泉から約200メートル離れたくぼ地で急に倒れたという。その後、助けようとした柴田さんも倒れているのを、もう一人の職員が発見し、連絡を受けた市が119番した。
「記事引用元毎日新聞 Yahooニュース(http://news.yahoo.co.jp/ )より」
原因
硫化水素で中毒になった可能性があります。
硫化水素の濃度と人に対する影響について
濃度(ppm) | 人に対する影響 |
---|---|
0.025 | 鋭敏な人は特有の臭気を感知できる |
0.3 | 誰でも臭気を感知できる |
3~5 | 不快に感じる中程度の強さの臭気 |
10 | 眼の粘膜が刺激される下限。(許容濃度) |
20~30 | 耐えられるが臭気の慣れでそれ以上の濃度にその強さを感じなくなる。 |
100~300 | 2~15分で臭覚が麻痺する。8~48時間で窒息死。 |
300~600 | 30分~1時間で生命の危機 |
700 | 過度の呼吸運動が現れた後、直ちに呼吸麻痺 |
1000 | 昏倒、呼吸停止、死亡 |
はかり隊の対策案
上記の表より、被害を受けられた方が「急に倒れたという。」ことより、硫化水素の濃度が1000ppm以上であったことが予測できます。
いきなり硫化水素が発生するのも考えにくいので、常に少量発生していたのが「くぼ地」にたまり、濃度が濃くなった可能性が考えられます。
硫化水素は少量でも身体にダメージを与えます。少量でも発生する可能性(温泉、火山、マンホール等の地下、下水道)の有る場所では、硫化水素測定器と万が一のための空気呼吸器/酸素呼吸器が必須になります。
まとめ
日本中に温泉はありますが、特に火山の地下のマグマを熱源とする火山性温泉は硫化水素が発生する確率は高いと思われますので十分注意が必要になります。
「腐った卵に似た強い刺激臭」に気がついたら、すぐその場を離れるようにしてください。
同時に回りの方にも注意してあげて欲しいですね。
左の写真は「秋田乳頭温泉」の写真です。綺麗じゃないですか。一度行ってみたいですね。 羽田空港より1時間5分、伊丹空港より1時間40分としてありました。秋田だけど、いがいに近いですね。
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硫化水素計とは
硫化水素計は火山ガスや鉱泉中に含まれる腐った卵のような臭いをもつ無色の硫化水素濃度を測る測定器です。
酸素と硫化水素の2つのガスを同時に測定できる機器や濃度/温度のデータを長期間記録できる機器があります。
マンホール等の地下現場、下水道施設の臭気管理や硫化水素濃度の確認に利用されています。
硫化水素計として
- 硫化水素濃度計 XOS326
- 火山ガス検知器 ポケッタブルマルチガスモニターModel GX-2009 TYPE J
- 硫化水素測定器 GHS-8AT
- 硫化水素ガス濃度ロガー OL05
- 硫化水素ガス濃度ロガー OL45
などがあります。
空気呼吸器/酸素呼吸器とは
空気呼吸器/酸素呼吸器は有毒ガス、猛煙、酸欠空気、粉じん、ガス、蒸気などを呼吸するおそれのあるときに使用する呼吸用保護具です。
避難用になります。
消防署、製鉄所、化学工場、原子力施設、ホテル、船舶関係けなど広範囲に消防活動、人命救助、避難誘導、災害防止用等で利用されます。
空気呼吸器/酸素呼吸器として
などがあります。