夏に向けて海やプールでの水難事故が多くなる季節となりました。
もし目の前で人がおぼれた時に救助することが出来るでしようか。
水におぼれて呼吸・反応がないときには心肺蘇生が重要になります。
「聞いたことがある」では心肺蘇生が必要な局面になっても手も足もでません。
心肺蘇生につしてもう少し勉強してみましょう。
この記事の目次
心肺蘇生とは
傷病者が「呼吸をしていない」、「心臓が動いていない」などの状態に対して、心肺機能を補助するために行う救急救命処置です。
「意識の確認」「気道確保」「人工呼吸」「心臓マッサージ」「AED(自動体外式除細動器)」による除細動などを行う。
心肺蘇生の方法
意識の確認
声をかけて軽く肩をたたき意識があるかを確認します。
また大きな声で「大丈夫ですか」と確認してください。
反応がなかったり、鈍い場合は、まず協力者を探して、「119番通報」と「AEDの手配」を行います。
呼吸をしているか見る
傷病者が心停止(心臓と呼吸が止まった状態)を起こしているか判断するために呼吸を確認します。
・呼吸をしているのを見るために、傷病者の胸部と腹部の動きを観察します。
・普段通り呼吸が無いときは「心停止」と判断します。この時なるべく短い時間(10秒位内)で判断します。
胸骨圧迫
心臓がけいれんしたり停止したりして血液を送り出せない場合に、心臓のポンプ機能を代行するために行います。
・傷病者を固い床面に上向きで寝かせる。
・救助者は傷病者の片側、胸のあたりに両膝をつき、傷病者の胸の真ん中(胸骨の下半分)に片方の手の手掌基部を置き、その上にもう一方の手を重ねる。
・両肘をイ申ぱし、脊柱に向かつて垂直に体重をかけて、胸骨を少なくとも5cm(成人の場合)押し下げる。奥手を胸骨から離さすに、速やかに力を緩めて元の高さに戻す。
・胸骨圧迫は毎分少なくとも100回のテンポで30回続けて行う。
気道確保
一方の手を傷病者の額に、他方の手の人差し指と中指を下あごの先に当て、下あごを引き上げるようにして、頭部を後方に傾けます。
頚椎損傷が疑われる場合は、特に注意して静かに行います。
人工呼吸
・救助者は、気道を確保したまま、額に置いた手の親指と人差し指で傷病者の鼻をつまむ。
・救助者は自分の口を大きく開けて、傷病者の口を覆う。
・1秒かけて傷病者の胸が上がるのがわかる程度の吹き込みを行う。これを2口続けて行う。(1回吹き込んだらいったん口を難し換気させる)
・人工呼吸を行った途端に呼吸の回復を示す変化がない限りは、直ちに次の胸骨圧迫に移ります。
胸骨圧迫と人工呼吸
心肺蘇生を効果的に行うために胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせて行います。
胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返します。AEDを使用するとき以外は、心肺蘇生(特に胸骨圧迫)を中断なく続けることか大切です。人工呼吸が行えないときは、胸骨圧迫だけでも行いましよう。
AEDを使ったを用いた除細動
AEDは音声で操作を教えてくれます。音声を確認して落ち着いて行動してください。
AEDのスイッチON
AEDが到着したらすぐに電源を入れます。機種によっては、AEDのフタをあけると自動で電源が入るものもあります。
傷病者の身体に電極パットを使った貼る
倒れている人の衣服を取り除き胸をはだけます。AEDのケースに入っている電極パッドの1枚を胸の右上に、もう1枚を胸の左下の素肌に直接貼り付けます。電極パッドを貼る間もできるだけ胸骨圧迫を続けます。
安全確認をして除細動ボタンをON
「離れてください。心電図の解析中です」との音声メッセージとともに、AEDが自動的に解析を始めます。
電気ショックが必要な場合は「ショックが必要です」と音声でその必要性を教えてくれます。周囲の人が倒れている人に触れていないことを確認して、ショックボタンを押します。
胸骨圧迫再開
電気ショックの後は直ちに胸骨圧迫(上部説明より)を再開します。AEDの指示に従い、約2分おきに心肺蘇生とAEDの手順を繰り返します。
注意:AEDのパッドは救急隊が到着するまで貼ったままにしておいて下さい。またAEDの電源も切らないで下さい。
詳しくはこの動画もご覧ください。
まとめ
海でなくても「心肺蘇生」が必要な場所は沢山あります。
心肺蘇生法やAED講習は各消防署などで行われているみたいです。
一度講習を受けてみてはいかがでしょうか。